みなさんの中には、「声優」になりたいという夢を持っている人も多いのではないでしょうか。
「アニメ」というものが日本の文化として定着するにつれて、その声を担当している声優さんにもスポットが当たるようになりました。
今では、アニメの声を担当している人でグループを作って、アイドル活動を行っているような声優さんもいるくらい、声優という職業の人気が高まっていると言っていいでしょう。
しかし、声優というのは決して簡単になれるものではなく、かなり狭き門をくぐり抜けて努力し続けるしかありません。
そのためには、「特徴的ないい声」を持っていたり、「役柄に合わせていろいろな声を出すことができる」ことが求められます。
しかし、なかなか独学でこれらを身につけることは難しいですし、無理をすれば喉や声帯を痛めてしまう可能性もあります。
そこで今回は、声優のようないい声を手に入れるためのボイストレーニングの方法や、ボイストレーニング教室の選び方について紹介します。
1.プロの声優が行なっているボイストレーニング【基本編】
声優になりたいと思っている方は、ほとんど全員が「あの人のような声になりたい」と思っていることでしょう。
それに近づくための基礎的なトレーニング方法を紹介します。
1-1.腹式呼吸
最初に練習すべきなのは「腹式呼吸」です。
呼吸法の代名詞のようなものなので、聞いたことのある人も多いのではないでしょうか。
大前提として「いい声」というのは「聞こえやすい声・よく通る声」と言い換えることができます。
ぼそぼそと話す人や、聞き取りづらい声の人に対して「いい声だな」という印象を抱く人は少ないでしょう。
つまりハキハキとお腹から声を出すことができる人の声こそ、「聞き取りやすい」という印象を受けるのです。
そのためには「腹式呼吸」が必要不可欠と言えます。
腹式呼吸とは横隔膜を利用することによって大量の空気を吸い込む呼吸法のことを指しますが、腹式呼吸ができるようになるとはっきりとした声が出るようになるので周りの人から好印象を持たれるでしょう。
1-2.声に高低の差をつける
次は「声に高低差をつける」ということです。
声優として特徴的な声だと言われる人のほとんどは「高い声」か「低い声」のどちらかに振り切っていることが多いです。
そこでどちらの声が自分に合っているのかを確かめるために高い声と低い声の両方を練習してみましょう。
「高い声で通りが良い声」か「低い声で通りが良い声」を出すことができれば、確実に「この人の声はいい声だ」と思わせることができます。
ただし「低い声で通りが良い声」はかなり難しいので、練習を重ねる必要があります。
1-3.体力をつける
次にやるべきことは「体力をつける」ということです。
これは声優になるための細かい技術などではないので、本気で声優になりたいのであれば今すぐ始めることができます。
声優の仕事と言うとアニメなどの映像に声を入れることが多いので、どうしても「技術が重要」というイメージを抱いてしまいます。
確かに声優としての技術もとても重要なのですが、まずは「体力」がないと務まらない仕事だと思ってください。
仕事の内容によっては1日中声を出していることもありますし、非常に体力を消耗します。
疲れるのが嫌だから声優になりたいと思っている人はやめた方がいいでしょう。
それくらい決して楽ではありません。
体力がなさすぎるとついていけないでしょう。
そこで今の段階からある程度の体力をつけるためにも、運動をコツコツしておくことをおすすめします。
例えば毎日のランニングやジョギングなどがおすすめです。
実際に声優さんであっても、ジムに通ったりしている人は多くいます。
またこれらの運動は体力をつける以外にも良い効果を及ぼしてくれます。
運動をすることによって交感神経が優位になるため、非常にやる気に満ち溢れますし声も出やすい状態になります。
そのため軽く運動をしたあとにボイストレーニングなどを行うと、いつもより調子がいいのを実感できるのではないでしょうか。
1-4.ストレッチ
最後は「ストレッチ」です。声優の方は仕事に臨む前に必ずストレッチをします。
それはストレッチをすることによって喉などが開きやすくなり、声が通りやすくなるためです。
特に上半身から首周りのストレッチを行うことにより発声が良くなるので、練習前に行いましょう。
2.プロの声優が行なっているボイストレーニング【実践編】
次はプロの声優が行っているボイストレーニングの実践編を紹介します。
実際に行っているものをまねてみることで、より声優の世界に近づけるでしょう。
2-1.リップロール
最初のボイストレーニングは「リップロール」という練習です。
リップロールはその名の通り唇を震わせる練習方法なのですが、特に高音を上手く出すことができない人におすすめのボイストレーニングです。
動画などを調べてみると、詳しいやり方が載っていますのでぜひ調べてみてください。
リップロールは、高音を出すだけでなく口元の緊張をほぐしてリラックスさせる効果もありますので、緊張するような場面の前にやると良いでしょう。
2-2.ロングトーン
次のボイストレーニングは「ロングトーン」です。
ロングトーンは同じ高さの音を長い時間出し続けるボイストレーニングです。
吐く息の量を一定にしなければ長い時間同じ音を出すことはできないうえ、腹式呼吸もしっかりと行うことでさらに安定して音を出すことができます。
内容自体は単純なのですが声優になるための基礎が養われますので、ぜひ練習したいところです。
3. 声優が語る、ボイストレーニング教室の選び方
ボイストレーニングを行うのであればボイストレーニング教室に通い、プロの指導のもと行うのがもっとも適切で効率的な方法と言うことができます。
しかしどのような基準でボイストレーニング教室を選べば良いのか分からないという人もいるでしょう。
そこでここでは、声優の方が教えてくれたボイストレーニング教室の選び方について紹介します。
3-1.家から近いところを選ぶ
最初のポイントは、「家から近いところを選ぶ」ということです。
ボイストレーニングの効果というのは通い始めてすぐに表れるものではありません。
しかも練習自体はすごく地味なものであり、飽きてしまうことがあります。
そのためとにかく回数をこなして練習していかなければ、なかなか効果を実感することはできません。
しかしあまり家から遠いところのボイストレーニング教室を選んでしまうと通うこと自体が嫌になってしまうおそれがあるので、なるべく家から近いところにしましょう。
3-2.講師を選べるボイストレーニング教室を選ぶ
次のポイントは「講師を選べるボイストレーニング教室を選ぶ」ということです。
ボイストレーニングは基本的にマンツーマンで指導を受けるのですが、マンツーマンだからこそ講師と合わないということが起こってしまいます。
それでは、ボイストレーニングに対するモチベーションも落ちてしまいます。
ボイストレーニング教室の中には「講師の指名制」というシステムを採用しているところもあるので、そういったボイストレーニング教室を選ぶことによって自分がいいなと思う人から指導を受けることができ、ボイストレーニングに対するモチベーションも維持することができます。
まとめ
いかがだったでしょうか。
特に実際の声優さんの話というのは参考になったのではないでしょうか。
声優になるためにはボイストレーニングは必ず行わなければなりません。
その方法はさまざまなものがありますが、上記のようなことを参考にぜひがんばってください。